所得移転 2007 12 22

 金利の超低金利を、いつまでも続ければ、
結果的には、家計から企業への所得移転となるでしょう。
 日本では、1990年代の後半以降、
企業および銀行を助けるために、
ゼロ金利政策、量的緩和政策が用いられたのです。
 本来、家計が得るべき「お金(金利)」が、
借金の多い企業へ所得移転しているようなものでしょう。
 これでは、個人消費は、当然、不振でしょう。
日本人は、アメリカ人のように、借金をしてまでも、
消費をしようとは思わないでしょう。
 現金の価値が増加するデフレ時代には、
たとえ超低金利でも問題なかったでしょうが・・・・・。

ダム決壊 2007 10 8
 最近、身近な日常品の値上げというニュースを見かけるようになりました。
もしかすると、インフレの足音が聞こえてくるようになったかもしれません。
 大げさタイトルをつけましたが、
小さな水漏れが、やがてダム決壊という事態を引き起こすかもしれません。
 頑丈そうに見えた「経営努力というダム」、
あるいは「デフレ圧力というダム」、
こうしたダムにも、小さな水漏れが発見されるようになるでしょう。
 さて、給料が上がらない中で、消費者は、どうするか。
買い控えでしょうか?
しかし、日常品は、買わざるを得ない商品でしょう。
そうすると、不要不急の商品(買わなくても生きていける商品)の買い控えでしょうか?
しかし、不要不急の商品が売れること、それが経済発展の原動力でしょう。
 給料が定数(つまり上がらない)とすると、
消費者は、利子という変数(利上げ)に期待せざるを得ないでしょう。
 しかし、現在の経済情勢では、利子所得の微増はあっても、
急増はないと思われます。
 さて、消費者は、どういう行動に出るか?
企業は、どうするか?
こうしてみると、「不景気下のインフレ」も連想したくなります。
いずれにせよ、インフレ対応も考えておく時期が来たと思います。

日米 2007 12 15
 利下げをすると、どうなるか。
それは、アメリカ人と日本人では、反応が逆になると思います。
(アメリカ人)
これで安心して借金ができる。
実は、もっと買いたいものがある。
このように、アメリカには、借金文化のようなものがあると思います。
(日本人)
貯金民族である日本人は、まず最初に不安を感じるでしょう。
だから、自然と「節約をしなければ」という発想が出てくるでしょう。
利子所得が減るので、
今まで以上に節約をしなければならないと考えるでしょう。
日本には、貯金文化(節約文化)のようなものがあると思います。
 では、利上げをすると、どうなるか。
おそらく日本人は、獲得した利子以上に消費をしてしまうでしょう。
それは、十分な利子が、妙な安心感を与えるからです。
 超低金利に慣れてしまった日本人は、驚くかもしれませんが、
昔は(今から20年以上前)、定期預金の金利が、5%ぐらいあった時代があるのです。
 この時代は、よく友人たちが、こんな話題を楽しんでいました。
100万円貯金すると、1年で、利子が5万円も、もらえる。
それが、妙な安心感を与えて、つい景気よく、お金を使ってしまう。
5万円以上消費したら、貯金の意味がなくなる。
しかし、翌年も、利子が5万円もらえるのだから、安心だ。
 この不思議な発想は、
貯金民族である日本人だからこそ、出てくる発想と言えるでしょう。























































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